2016/02/11

Orange Boy

「オーパ、オーパ!! モンゴル・中国篇(文庫版)」、P139
「生物としての静物」、P129~137
「太陽(No.422 特集 開高健)」、P109
その他もろもろ


「時刻は現代人の強迫観念の幻影に過ぎない」 開高健

開高さんの著作物には、時計の話はあまり出てきません。「生物としての静物-超薄型の、蓋付の、懐中時計はいいもんだ」には、芥川賞 の記念品のロンジン(LONGINES)の話や、セイコーの自動巻・カレンダー付の腕時計の話が登場しますが、特に釣りの時には腕時計を身に付ける習慣があまりなかったようです。

ただ、晩年の釣行記の際には、セイコー社のダイバーズウォッチがチラリ、チラリと見え隠れします。「オーパ、オーパ!!」のチョロート河でのイトウ釣りでは、釣り上げた魚を高く掲げたその左手に、オレンジ色の文字盤のセイコーダイバーズが装着されています。

この腕時計は、その後、盟友のボブ・ジョーンズ(ロバート・ジョーンズ)さんに進呈されたようです。「これをはめたまえ! 大人の腕時計だ」と。ボブさんご自身の寄稿により、「太陽」に掲載されています。

セイコーダイバーズの中でも、このオレンジ色の文字盤のものはひと際目立ちますね。文字盤の色により、「ブラックボーイ」、「ネイビーボーイ」、そして「オレンジボーイ」の愛称がついています。1980年代には、当時の若者(ヤングと呼ばれていました)を中心にとても人気が出たシリーズです。大人の腕時計・・・私も、釣りに行く時には時々同行させています。

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